2008,11,05,Wednesday
甘くてバカップルで、タイトル通りのお話です。
初出はSNSの方です。
こっちに移すの忘れてました。
「カイト、カイト」
朝目覚めてすぐに言われためーちゃんの命れお願いで、紅茶シフォンを作るため、卵白7個をメレンゲにするべく徒手空拳で格闘していたら、その本人がちょいちょいと背中を突いてきた。
この過ごしやすい秋の日に額に汗して、泡立て器とリズミカルにエクササイズしていた手を止めて、僕は振り返った。
「何?」
サーモンピンクのカットソーにデニムのクロップドパンツ蝶の刺しゅう入りを履いためーちゃんが、首をかしげて僕を見上げてた。
……クロップドパンツとかわかるの、めーちゃんの荷物持ちお買いものに付き合ってるからだよねー……詳しくなったと思うよ、かなり。
そんでもって、こういう時のめーちゃんは要するに僕に何かめお願いしたいときなんだよねー……。
まさか今更シュークリームに変更とか言わないよね、まさかね。
「うん、あのねー、ちゅーしよー?」
ああ、ほらやっぱり、そういう無茶を………………。
「えええええっ!? め、めーちゃん? どうしたのなにいってるかわかってるのおちついてもういちどちゃんと考えて言わなきゃだめだよ!?」
いや、そりゃ昨日好きですって言ってめーちゃんもうんって頷いてくれて、だから、いつかはってそんなの何回想像したかわかんないけど、昨日の今日だよ? いいの? いいの? だって、昨日だって頷いてくれたあとは避けられまくってて、夢? 夢だったのかな? なんて半信半疑で、でも、お休みの時に小さい声で嬉しかったって言ってくれたから、夢じゃなかったって幸せな気分で寝て起きたんだけど。
めーちゃんは、黙ってうつむいて、ほんのちょっとしてからまた顔を上げた。
「カイト、ちゅー、して?」
僕は右左右左上下ぐるっと見回した。
キッチンにはめーちゃんと僕だけ、ドアのガラスにも怪しい影はないし、天井の板がずれてたりもしないし、床下収納の中は昨日買った食料で満たされてるし、だからつまり、本当にふたりっきりで、いつかみたいに「ド○キリ」なんて書かれたボードとともに弟妹たちが入ってくるってこともないみたいだった。
「め、めーちゃん」
ぱぱっとエプロンで手を拭って、めーちゃんの肩に置く。
うわ、すごい簡単に手に収まっちゃってる。肩、すごい薄っ華奢っ。
めーちゃんの頬がふわって赤くなってる。
でも目をそらされたりしてなくて、照れくさくなった僕は覚悟を決めて囁いた。
「目、閉じて」
すっごい素直にうんって、めーちゃんは目を閉じた。
長い睫毛が影を作ってたり、力が入っているのかほんの少し眉が寄っちゃってたり、なんだかさっきより赤くなってる頬だったり、これが全部僕のものだなんて、なんて奇跡なんだろうとか思いながら、緊張で震える柔らかそうな唇に近付きたいって考えたら、手に力が入って引き寄せてた。
ふっと、めーちゃんの唇から漏れた吐息が、僕の唇に、触れ、
ピピピピピピピピピピピピピピ――
突然響いた電子音に驚いて身体を起こした。
「え? え? あれ?」
目の前にいたはずの目を閉じためーちゃんは消え失せて、ひんやりとした空気だけが僕を包んでいた。
「ゆ、夢……」
なんとも恥ずかしい夢を見たと、胸の奥から吐き出すように溜息をついた。
そんな現状確認をしている間も、けたたましい音が部屋の壁を乱反射する。
「……カイトォ……うるさぃ……」
少し掠れた不機嫌な声に、僕は慌てて枕もとの時計に手を伸ばした。
オレ甘い話だって書けるんだゼ★っていう、主張でした。
ていうか、これの前に全然違う、ヘン☆タイKAITO書いてたら、ブラウザが落ちて、カイトの呪いっぽかったので、こう、貢物っていうか、、、
初出はSNSの方です。
こっちに移すの忘れてました。
「カイト、カイト」
朝目覚めてすぐに言われためーちゃんの
この過ごしやすい秋の日に額に汗して、泡立て器とリズミカルにエクササイズしていた手を止めて、僕は振り返った。
「何?」
サーモンピンクのカットソーにデニムのクロップドパンツ蝶の刺しゅう入りを履いためーちゃんが、首をかしげて僕を見上げてた。
……クロップドパンツとかわかるの、めーちゃんの
そんでもって、こういう時のめーちゃんは要するに僕に何か
まさか今更シュークリームに変更とか言わないよね、まさかね。
「うん、あのねー、ちゅーしよー?」
ああ、ほらやっぱり、そういう無茶を………………。
「えええええっ!? め、めーちゃん? どうしたのなにいってるかわかってるのおちついてもういちどちゃんと考えて言わなきゃだめだよ!?」
いや、そりゃ昨日好きですって言ってめーちゃんもうんって頷いてくれて、だから、いつかはってそんなの何回想像したかわかんないけど、昨日の今日だよ? いいの? いいの? だって、昨日だって頷いてくれたあとは避けられまくってて、夢? 夢だったのかな? なんて半信半疑で、でも、お休みの時に小さい声で嬉しかったって言ってくれたから、夢じゃなかったって幸せな気分で寝て起きたんだけど。
めーちゃんは、黙ってうつむいて、ほんのちょっとしてからまた顔を上げた。
「カイト、ちゅー、して?」
僕は右左右左上下ぐるっと見回した。
キッチンにはめーちゃんと僕だけ、ドアのガラスにも怪しい影はないし、天井の板がずれてたりもしないし、床下収納の中は昨日買った食料で満たされてるし、だからつまり、本当にふたりっきりで、いつかみたいに「ド○キリ」なんて書かれたボードとともに弟妹たちが入ってくるってこともないみたいだった。
「め、めーちゃん」
ぱぱっとエプロンで手を拭って、めーちゃんの肩に置く。
うわ、すごい簡単に手に収まっちゃってる。肩、すごい薄っ華奢っ。
めーちゃんの頬がふわって赤くなってる。
でも目をそらされたりしてなくて、照れくさくなった僕は覚悟を決めて囁いた。
「目、閉じて」
すっごい素直にうんって、めーちゃんは目を閉じた。
長い睫毛が影を作ってたり、力が入っているのかほんの少し眉が寄っちゃってたり、なんだかさっきより赤くなってる頬だったり、これが全部僕のものだなんて、なんて奇跡なんだろうとか思いながら、緊張で震える柔らかそうな唇に近付きたいって考えたら、手に力が入って引き寄せてた。
ふっと、めーちゃんの唇から漏れた吐息が、僕の唇に、触れ、
ピピピピピピピピピピピピピピ――
突然響いた電子音に驚いて身体を起こした。
「え? え? あれ?」
目の前にいたはずの目を閉じためーちゃんは消え失せて、ひんやりとした空気だけが僕を包んでいた。
「ゆ、夢……」
なんとも恥ずかしい夢を見たと、胸の奥から吐き出すように溜息をついた。
そんな現状確認をしている間も、けたたましい音が部屋の壁を乱反射する。
「……カイトォ……うるさぃ……」
少し掠れた不機嫌な声に、僕は慌てて枕もとの時計に手を伸ばした。
オレ甘い話だって書けるんだゼ★っていう、主張でした。
ていうか、これの前に全然違う、ヘン☆タイKAITO書いてたら、ブラウザが落ちて、カイトの呪いっぽかったので、こう、貢物っていうか、、、
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